AutoCAD 作図/モデリングの効率を上げる – テンキーのすすめ –

AutoCAD 作図/モデリングの効率を上げる – テンキーのすすめ –

2022-03-24

テンキーがあれば損はなし

図面をAutoCADで作図している人は、大手組織設計事務所なら大半だと思います。
そして、AutoCADで図面を書いている人は一日のほとんどは
AutoCADで作業しているのではないでしょうか。(Revitも同じです)
一日6時間AutoCADを使ったとして、1年間で1440時間の作業になります。
その会社で10年勤めれば、14400時間になります。
そんなに時間をかけて作業をするので、少しでも作業効率を上げることで、
時間短縮ができ、早く帰ることができたり、他の時間に活用できたり、
作業効率を上げることにはメリットしかありません。
なので、少しでも作業効率を上げれるように努力することをお勧めします。

今回はその中でも”テンキー”の有用性についてお話します。

テンキーで作業効率が10%上がる!

一般的にはキーボードの右側にテンキーがついているものを
みなさんは使用していると思います。
ほとんどの人が右利きなので、一般的には右側にありますが、
AutoCADの作業効率を考えると、左側にあるほうが
かなり効率が良くなります。
テンキーがあると効率が良くなる理由はこの一つに尽きます。

右手で使うマウスを離さなくてよくなる

この一点のみです。
数値を打つたびに右手のマウスから手を離さなくてはならないので
数値入力をするたびに約1秒ロスタイムが生じます。
AutoCADでは数値入力を頻繁に使う為、一日十数回程度では済みません。
(筆者の場合は軽く100回は超えています。)
それが10年続けば尚更ロスの時間が増えていきます。
そのため、数値入力を頻繁に使用するAutoCADでは
テンキーを使うことが効率を上げる重要な要素になります。

左手で数値入力することになれる

テンキーを使っていない人の中で導入しない人は、
左手で数値を打つことに慣れていないからではないでしょうか。
筆者も昔はその一人でした。
テンキーを左手で打つと違和感がとてもあり、
それだと右手で数値入力したほうがいいと思っていました。
ある日「左手にテンキーがあると便利なのでは!?」と思い、
テンキーを買ったところ、最初は違和感がありましたが、
使い慣れていくうちに、ものすごく効率が良くなることに気づきました。

最初はためらうかもしれませんが、思い切ってテンキーを買うことをお勧めします。
正直、あっても損はしないものなので、1台ぐらいは持っててもいいかと思います。

テンキーを買うときの注意点

筆者は今まで6台テンキーを買いました。
その中で実は2台しか使っていなくて、
残りの4台は捨てました。
理由は、その4台はデメリットがあったからです。
これからAutoCADの作図の効率を上げる人のために、
筆者の経験談を元に「これは買ってはダメ」や「これはあったほうがいい」
というものを紹介します。

①テンキーは”有線”を選ぶ

筆者が買ったテンキーは3台がBluetooth接続するタイプでした。
しかし、Bluetooth接続のテンキーを使用してみると、
入力と反映にどうしても若干ですがタイムラグが発生します。
これが案外ストレスで、早く数値入力しても
反映されるのが若干遅れるので、そのせいで一瞬ですが動きが止まります。
これではせっかく買ったテンキーなのに、あまり有効に活用できませんでした。

それからいくつか別のBluetooth接続のテンキーを買いましたが、
どれも入力と反映にタイムラグがあったので、
それ以降Bluetooth接続タイプは買わなくなりました。

②テンキーに”Esc” “00” “BS”の機能があるものを選ぶ

テンキーの配列や機能は若干ではありますが、
メーカーごとに異なります。
筆者がテンキーを使ってAutoCADで作業しているときに、
必要な機能はエスケープキーと、バックスペースキーと、00キーです。
これらはかなり筆者的には必須の機能になっていてい、
この機能がないものは買わないようにしています。
テンキーで入力するので、左手で入力します。
間違えたとき等は、もちろん左手で修正できたほうが良いので、
EscキーやBSキーは必ず必要になります。

そして”00”キーですが、これが一番重要だと思っています。
建築の単位はもちろんmmですが、よく100や2000といった
0が二桁以上ある数値を頻繁に使用します。
その際に00キーがあるとすごく便利です。
これがあるとないとではかなり差がでてくるので、
00キーがあるテンキーを購入することをお勧めします。

③押し心地の良いものを選ぶ

テンキーは押し心地のよいものを選びましょう。
わざわざ打ちにくいものや、小さいものを選ぶ必要はありません。
一日100回以上押すキーなので、
キーボード同様に押し心地は重要な要素になります。

筆者のテンキーは平なものではなく、
立体的なものを使用しています。
もちろん押し心地が良いからです。
気持ちよく数値が入力できれば、
ストレスもたまりません。

筆者が使っているテンキー

筆者が仕事で使っているテンキーはワンワサプライのテンキーです。
現在は生産中止になったので、もう買うことはできませんが、
ストレスなく使えています。
押し心地は人それぞれですが、筆者は立体感のある押し心地が良いものを選んでいます。
ワンワサプライのテンキーがなくなったので、家で使用しているテンキーは別のものです。
家で使用しているテンキーは「REALFORCE」というテンキーですが、非常に使いやすいです。
設定もある程度好みに設定できますし、
打ち心地も非常に良いです。ただ、テンキーなのにとても高いのですが。。。(図-1、図-2)

図-1(会社で使っているサンワサプライ(生産終了))
図-2(REALFORCE

まとめ

今回は、AutoCADで効率的に図面を書くための物理的な手段をお伝えしました。
テンキーは早く導入すればするほど効果があるので、
興味を持った方はぜひとも実践してみてください。
ただ、もちろん個人差はあるので、自分に合った方法を実践してください。