Vrayのノイズ軽減! -レンダリングエンジンとの関係性-

Vrayのノイズ軽減! -レンダリングエンジンとの関係性-

ノイズとレンダリングエンジンは深く関係している!?

レンダリングを語るには、関係してくる要素が多すぎるので、
一つの記事にまとめることは不可能だと筆者は思っています。
ただ、CGをこれから始める初心者でもわかりやすく、そして
CGを概ねマスターしている上級者まで深く理解できるように、
レンダリングについて解説していきたいと思います。

今回は、レンダリングエンジンとVrayで発生するノイズについて取り上げます。
以前、筆者は「Vrayのノイズ軽減!」について、記事を書かせてもらいましたが、
実は、Vrayノイズの発生源は一つだけではありません。
Vrayのノイズ軽減!」では、’Glossness’が大きく関係してくることを取り上げました。
それは間違いありません。しかし、原因はそれだけではありません。
実は、レンダリングエンジンの選択も大きく関わっています。
レンダリングエンジンが変わると、シーンの設定によってもノイズが発生します。
それは実際どのように関わっているかを解説していきます。

レンダリングエンジンとVrayのノイズ

Vrayで一般的に使用されているレンダリングエンジンは、
Irradiance mapかBrute forceがプリマリーエンジンで、
セカンダリーエンジンがライトキャッシュがほとんどです。
ライトキャッシュが同じなので、違いはイラディアンスマップかブルートフォースかの違いです。

実はVrayはレンダリングエンジンによってもノイズの発生量が異なります。
図-1をご覧ください。

図-1(左側がBrute Force)

図-1の右側は、筆者が用意した比較画像ですが、右側がBrute Forceでレンダリングした画像です。
右側はかなりノイズが発生しています。
(わかりやすいようにかなり多めにノイズを発生させすぎましたが、やりすぎました。
一方、図-2をご覧ください。

図-2(右側がIrradiance Map)

図-2の左側の画像は、図-1の左側の画像と同じですが、右側はIrradiance mapでレンダリングしました。
図-1の右側と図-2の右側は同じ設定ですが、レンダリングエンジンの種類が異なります。
Irradiance mapとBrute forceで同じ設定なのにこんなにも違います。(図-3)

図-3(左:Brute force、右:Irradiance map)

図-3を見てわかる通り、結論から申し上げると、
Brute forceの方がノイズが発生しやすいということです。
これは、Irradiance mapとBrute forceでレンダリング方法が異なるために起きる現象です。
単純にノイズだけを軽減させたい場合はIrradiance mapを選べば解決することもあります。
(実際はノイズを減らすためにレンダリングエンジンを変更することはありません。)

ただし、Brute forceはノイズが発生しやすいのが欠点ですが、
もちろんIrradiance mapにも欠点があります。
ノイズの代わりに「モヤ」が出てくることです。
分かりにくい表現ですが、図-2のIrradiance mapのレンダリングと通常画像を比較した際に、
素材の表面に「黒いモヤモヤ」が出ていることに気づきませんか?
Irradiance mapはこの「黒いモヤモヤ」が非常に出やすいのです。
これがBrute forceのノイズの代わりとなるIrradiance mapの欠点です。

Irradiance mapの「黒いモヤモヤ」の軽減

Brute forceのノイズを減らすには、 「Vrayのノイズ軽減!」 で述べた通り、
subdivsを調整するか、glossinessの数値を上げるとノイズは軽減されます。
ただし、Irradiance mapはそうもいきません。
subdivsはあくまでノイズ軽減の設定であり、irradiance mapの黒いモヤモヤは
別の設定で調整します。
Irradiance mapの設定を説明します。図-4をご覧ください。

図-4

レンダリング設定の「GI」タブで、primary engineがirradiance mapになっていることを確認して
その下の「subdivs」「Interp. samples」を設定します。
このsubdivsとInterp. samplesは通常20~40の設定になっています。
基本的には両方とも40以上にしておくと’黒いモヤモヤ’が軽減されます。
そして、もう一つあるのが、Current presetです。
Current presetはsubdivsやInterp. samplesよりもかなり精度をあげてくれるので、
これをVery lowからMidiumにするだけで黒いモヤモヤがかなり改善されます。(図-5)

図-5

ただし、Current presetを上位にセットすると
とてつもなくレンダリング時間が増えます。

筆者は良くてもhighまでです、highでも少し怖いです。Midiumでも十分良いと思っています。
Very lowでモヤモヤが気になったらMidiumにして、サンプルとサブディブスを上げると大体よくなります。
Very highを選択してしまった際にはレンダリング時間が恐ろしく長くなるので、
翌日でも終わってないぐらいだと思います。(ただしとてもきれいです。)
設定する際はテストレンダリングでしっかりと時間とクオリティを確認してから
レンダリングするようにしましょう。

まとめ

今回は、レンダリングエンジンの違いによってノイズの発生が異なることを説明しました。
Brute forceはノイズが発生しやすく、Irradiance mapは黒いモヤモヤが発生しやすくなります。
両者ともの特徴を覚えて、適切に対処できるようにしましょう。
Vrayのノイズの軽減方法がもうひとつありますので、
次回の記事で解説したいと思います。

また、Irradiance mapやBrute forceの軽減に伴う数値変更をした際に、
レンダリング時間の違いもいつか記事にしたいと思います。

Irradiance mapはVray-5からなくなりました。
irradiance mapの説明はあまり意味ないかもしれません。
筆者はVray-nextを使っていますが、レンダリングはBrute forceを基本としています。
Irradiance mapとBrute forceどちらでも問題ありませんが、
ノイズがモヤモヤが発生した際の対処法はしっかりと覚えておきましょう。

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